睡眠時間と死亡リスク

特に疲労が蓄積したり睡眠不足ということもないのですが、たまに9時間以上、寝過ごすことがあります。土日ですので、差し障りはないのですが、「歳かな?」などと、柄に似合わぬ心配をしています。たまの寝坊は、ある意味では精神的に良いかも知れませんが、死亡リスクとの関係では、睡眠時間は長すぎても短すぎてもいけないようです。

「睡眠時間と死亡リスク」については以前から、ちらほらと目にしていましたが、少し前になりますが「東アジア人における睡眠時間と死亡リスクとの関連」と題された研究報告を目にしました。短い説明ですので、そのまま引用いたします。

睡眠時間は死亡リスクに影響を与える要因であることが示された

これまでの研究から、睡眠時間が長いことによる死亡リスクの増加は、北米や欧州と比べ東アジア人でより強いのではないかと示唆されていますが結論が得られていません。そこでアジア地域の前向きコホート研究を用いて睡眠時間と死亡との関連を検討しました。


日本、中国、シンガポール、韓国の9つのコホート研究対象者322,721名(男性144,179名、女性178,542名)がこの研究の解析対象者となりました。平均14年の追跡期間中に男性19,419名、女性13,768名が死亡しました。

男性では8時間睡眠の人が最も多く、女性では最多睡眠時間は7時間でした。男女ともに、7時間睡眠の群で死亡全体及び心血管障害、その他の死因による死亡リスクが最も低くなりました。

また、睡眠時間と全死亡リスクとの関連はJ型を示し、10時間以上の睡眠で死亡全体のリスクが最も高くなりました(男性1.34倍、女性1.48倍)。
この結果から、東アジア人において睡眠時間は死亡リスクに影響を与える要因であることが示されました。

*死亡リスクは男女ともに年齢、配偶者有無、BMI、喫煙、飲酒、身体活動、糖尿病歴、高血圧で
調整した解析モデルを用いた場合

📖 原情報・出典
東アジア人における睡眠時間と死亡リスクとの関連
 https://epi.ncc.go.jp/can_prev/evaluation/8932.html
 国立研究開発法人国立がん研究センター がん対策研究所

記述はできるだけ原典の表現を尊重していますが、抜粋紹介のため、図を含めて表現や用語を変更・省略・整理していますのでご了承ください。また、正確を期したい場合も原情報にあたってください。

イラストは下記のフリーイラストを利用させていただきました。
 「イラストのっく」https://illustknock.com/
 「KuKuKeKe」https://kuku-keke.com/


👀

7時間前後の睡眠が良いようですね。まぁばらつきもあるでしょうから、±60分を良しといたしましょう。

ここでの調査とは関係ありませんが、「昼寝の時間が90分を超えていた人は、昼寝時間がそれより短い人と比べて後から脳卒中を経験する確率が85%高かった」等という調査結果もあるようです。どうもむやみに寝ることはよくないようです。

が、前日睡眠が足りなかった、体や頭がだるい、等と言うときには、20~30分の 椅子にもたれたり、デスクに伏せての昼寝、心身共にすっきりし、午後の能率をぐーんと高めてくれます。まさに パワーナップ (power-nap) 。

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