血糖と眼圧

糖尿病では、よくⅠ型だ、Ⅱ型だといわれます。あちこちで聞く割には区分を知らない言葉なので、先ずはその確認からはいります。
○ 1型:インスリン依存型
自己免疫疾患などが原因でインスリン分泌細胞が破壊されるもので、インスリンの自己注射が必要
○ 2型:インスリン非依存型
遺伝的要因に過食や運動不足などの生活習慣が重なって発症

Ⅱ型の人が多いそうで、疑いを含めると成人の6人に一人、1870万人(厚労省 e-ヘルスネット)にもなるそうです。東京都(1400万人)に川崎市(150万人)、横浜市(380万人)を合せた程の人口ですから、言うまでもなく国民病で大きな社会課題といえます。私も1/1870万と、数に貢献しています。
またⅠ型は子供や若者に多いといいますから、若いからと油断はできないようです。

糖尿病、HbA1c、血糖値と高眼圧症との関連について

血糖と緑内障のリスク因子の一つとされる高眼圧症の関係について調査したレポートがありましたので覗いてみます。早速、グラフと説明を情報源から引用します。一年ほど前のレポートですが、その後の改訂はないように思います。

糖尿病の「有」「無」、HbA1cおよび血糖値の「高い」「低い」でそれぞれ2つのグループに分類し、糖尿病の無いグループ、HbA1cおよび血糖値の低いグループを基準とした他のグループの高眼圧症の有病率を比較しました。
6,786人の研究対象者のうち、734人(10.8%)が糖尿病を有していました。

糖尿病
問診票による自己申告あるいはHbA1c(NGSP値)6.5%以上
高眼圧症
視神経に緑内障性の変化がなく、眼圧22mmHg以上

オッズ比が高いほど、その因子があることが眼圧との関連性が高いことになります。

※年齢、性別、BMI、喫煙、飲酒歴、高血圧の既往で統計学的に調整
  • 糖尿病「あり」のグループは、糖尿病が「ない」グループに比べて、統計学的有意に眼圧が高く、平均眼圧は、それぞれ、14.4mmHg、と、13.9mmHgでした。
  • 糖尿病「あり」のグループは、糖尿病が「ない」グループと比べて、高眼圧症の有病率が統計学的に有意に高いことが分かりました。
  • HbA1cおよび血糖値が高いグループは、それぞれ低いグループと比べて、高眼圧症の有病率が統計学的に有意に高いことが分かりました。
  • さらに、角膜の厚さを統計学的に調整しても、糖尿病や高HbA1c値、高血糖値と高眼圧症の関連が認められました。

血糖値が高いことで眼圧が上昇する可能性が示唆されました。この理由として、メカニズムは十分に明らかになっていませんが、血糖値が高いことで、眼の中を循環する水の出口がつまりやすくなってしまい、水が出口を失って眼球の中に閉じ込められ、徐々に圧力(眼圧)があがってしまう可能性が考えられます。

☞ 転載・引用
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📖 原情報・出典
糖尿病、HbA1c、血糖値と高眼圧症との関連について
https://epi.ncc.go.jp/jphcnext/result/individual.html?entry_id=62
 国立がん研究センター 予防研究グループ
 次世代多目的コホート研究

イラスト写真等の借用転載
 KuKuKeKe
  https://kuku-keke.com/  
 イラストAC
  https://www.ac-illust.com/
 


👀
高眼圧症を引き起こすのは、高血圧、高血糖ばかりでなく、ストレスやパソコン・スマフォのディスプレイを見過ぎることも一因となるようです。
裏返せば、それらに注意を向けることで、眼圧をある程度でもコントロールすることができるということでしょう。
私のような、高血圧、高血糖の人間はもちろんですが、ディスプレイを長時間目にするのは注意しなければいけません。スマフォの長時間使用は他にもメンタルを含めていろいろと問題があります。特に就寝前の使用は避ける方がよさそうです。

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