緑茶・コーヒーと罹患リスク(その1)

先日「緑茶・コーヒーと腎がんリスク」についてwebからレポートを拾ってきたが、緑茶・コーヒーと罹患リスクについては、時折レポートを見かけます。どのような罹患リスクとの関連がレポートされているかを漁ってみることにしました。と、いっても国立がん研究センターのweb情報が中心なので、勢いガン関係が多くなります。結構あるので、何回かに分ける予定です。

◇ 急性骨髄性白血病・骨髄異形成症候群

下表には、
低下:緑茶・コーヒーの摂取により罹患リスクが有意に低下する場合
上昇:緑茶・コーヒーの摂取により罹患リスクが有意に上昇する場合
空欄:摂取と罹患リスクに関係が認められないかサンプルが少なく判定できない場合
    他疾患の場合も同じ

【緑茶摂取】

  • 男女とも、AML・MDSのリスクとの間に明らかな関連は認められませんでした。


【コーヒー摂取】

  • 男性の
    MDSのリスクについては、コーヒーを「1日1杯以上飲む」グループは、コーヒーを「飲まない」グループに比べて、MDSのリスクが0.47倍であり、統計学的有意にMDSのリスクが低下していました。
    AMLリスクについてはコーヒー摂取と罹患との間に明らかな関連は認められませんでした。
  • 女性の
    AML・MDSに罹患した人の数が少ないため、コーヒー摂取とAML・MDS罹患率との関連ははっきりしませんでした。
◇ 悪性リンパ腫・多発性骨髄腫

【緑茶摂取】【コーヒー摂取】

  • 男女ともコーヒー・緑茶摂取と悪性リンパ腫・多発性骨髄腫の罹患との間に明らかな関連は認められませんでした。
  • 日本を含む他の研究では、緑茶の摂取により悪性リンパ腫や多発性骨髄腫を含むリンパ系腫瘍のリスクが低下するとの報告があるが、研究数は多くありません。
◇ 脳腫瘍

原情報に男性・女性等の言及がありませんが、男女であろうと考えられます。

【緑茶摂取】

  • 脳腫瘍との明らかな関連は見られませんでした。


【コーヒー摂取】

  • コーヒーを1日3杯以上飲むグループでリスクの低下がみられました。
  • ただし、多量摂取(たとえば1日7杯以上)でリスクが上昇している報告があることから、コーヒー摂取には予防的に作用する適切な量がある可能性が示唆されます。
  • 症例数が少ないことから統計学的有意ではありませんでしたが、グリオーマ(神経膠腫)でもリスクの低下傾向がみられました。



☞ 転載・引用
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正確を期したい場合は原情報にあたってください。

結果説明は原文引用を原則としましたが、編集の都合で一部に加筆、削除をしたため原文引用部の斜体表記は省略しました。

📖 原情報・出典
国立がん研究センター 多目的コホート研究
 急性骨髄性白血病・骨髄異形成症候群
  https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8075.html
 悪性リンパ腫
  https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/7959.html
 脳腫瘍
  https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3860.html



👀

どうも、最近は【がん】と名がつく病気が気になるようになりました。ここ十数年、知人の何人かが、ガンが判明したり、ガンが元で他界した事もあるのでしょう。などと言いながら、胃が痛くても、酒は毎日の行事。年齢と共に、ますます意志が弱く(強く???かな)なるもんです。

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