身長と大腸がんリスク

大腸がんの罹患率は50歳代から年齢が上がるにつれ高くなります。男性の方が女性より罹患率、死亡率ともに2倍ほど高いといいます。部位別罹患率でみても、大腸がんの罹患率は男性、女性ともに年々増加傾向にあると言います。

身長が高い人は、いくつかの部位のがんリスクが高いそうだですが、大腸がんリスクにおいても、科学的証拠は「確実」であるとされているそうです。早速グラフを見てみましょう。

男女とも
高身長は大腸がん、結腸がん、遠位結腸がんのリスク上昇と関連していました。
女性では
身長が最も低い群（女性：148 cm未満）を基準とすると身長が最も高い群（女性：157 cm以上）のがんリスクは、全大腸1.21倍、結腸1.23倍、遠位結腸1.35倍と高くなりました。
男性では
身長が最も低い群（男性：160 cm未満）を基準とすると身長が最も高い群（男性：170 cm以上）のがんリスクは、全大腸1.23倍、結腸1.22倍、遠位結腸1.27倍と高くなりました。
近位結腸や直腸のがんとも同様の関連がみられましたが、
量反応関連やコホート間での結果の異質性を含め総合的に評価すると、その関連は前記の部位のがんほど明確ではありませんでした。

高身長の定義は世界各地で異なるでしょうが、米国での研究でも、最高身長パーセンタイル内の最も背の高い人々は、最低身長パーセンタイル内の最も背の低い人々と比べて、大腸がんを発症するリスクが24％高いことが示されまています。身長が10cm高くなるごとに、大腸がん発症リスクは14％、腺腫ができる確率は6％上昇することがわかったと言う記事が一年ほど前（2022年4月）にありました。

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📖 原情報・出典
日本人における身長と大腸がんリスク
　https://epi.ncc.go.jp/can_prev/evaluation/9139.html
　国立がん研究センター
　科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究
大腸がんとは（大腸の図も）
　https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/clinic/colorectal_surgery/140/index.html
　国立がん研究センター中央病院

Adult-Attained Height and Colorectal Cancer Risk: A Cohort Study, Systematic Review, and Meta-Analysis
　https://aacrjournals.org/cebp/article/31/4/783/694012/Adult-Attained-Height-and-Colorectal-Cancer-Risk-A
　Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention　　Volume 31, Issue 4　1 April 2022
高身長の成人は大腸がんリスクが高い可能性
https://www.cancerit.jp/gann-kiji-itiran/syoukakigann/daityougann/post-71622.html　
海外がん医療情報リファレンス

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高身長ほど大腸がんが多い理由として、幼少期からの高脂肪食との関連を示唆する説から、高身長の人ほど腸が長く発癌機会が増えるとの説まで様々あるようですが、確定的なものはないといいます。

私事で恐縮ですが、次女は祖父の兄姉の遺伝子が飛んできたのか、親に似ず背が高い、いきおい連れ合いも背が高いので、新たな心配のタネとなりそうです。ビフィズス菌でも買って飲ませ、腸活やるように、お節介を焼きますか？！