水道水にリチウム添加が必要な時代?


毎年、自殺者が3万人を切った、超えた、高止まりだ、との記事を目にします。時に、若い人の自殺のニュースを聴くと、なんともやるせない思いです。自殺が社会的課題となってきたのは、いつ頃からだったでしょうか。四半世紀以上前に、年々増え続けるメンタル疾患者への対応がテーマとなった課題に何社か携わったことがありますので、その頃には既に一つの課題となっていたのかも知れません。

その折、自殺予防に微量のリチウムが効果があるという話がでて、九州大分のリチウムやシリカを成分に含むミネラルウォーターをオフィスや工場に設置・販売しようかなどと友人と目論んだこともありました。

◇ 自殺者と非自殺死亡者のリチウム濃度

リチウムが水道水にごく微量に含まれることで、自殺予防に結び付きそうだという研究は以前より散見され、昨年暮れにもこれに類する記事を見ました。その記事によれば研究は次のような概要です。

自殺者と非自殺者の体内微量リチウム濃度を比較することを目的としました。対象者は、2018年3月から2021年6月まで東京都監察医務院で検案または解剖された29人でした。
死後変化の影響が少ない眼房水を採取後速やかに4℃で保管し、順天堂大学で誘導結合プラズマ質量分析法を用いてリチウム濃度を測定しました。
一部の症例では16時間の間隔をおいて2回のサンプル収集を行ない、死後変化を検証しました。
血清中リチウム濃度と眼房水中リチウム濃度は有意に相関していました。
16時間おいて採取した検体同士を比較したところ、眼房水中リチウム濃度は有意な死後変化をみとめませんでした。
また、自殺者の方が非自殺死亡者よりも眼房水中リチウム濃度が有意に低いことが示されました(平均 0.50μg/ L 対 0.92μg/ L)(図1)。
死後時間を考慮に入れた解析においても、自殺と眼房水中リチウム濃度の有意な関係が示されました

図1

📖 原情報・出典
自殺者では非自殺死亡者よりリチウム濃度が低い ―眼房水解析―
https://www.igakuken.or.jp/topics/2022/1111.html
東京都医学総合研究所

☞ 転載・引用
図やデータは情報源から転載引用させていただきました。スペースの都合で文・レイアウト共に編集する場合があります。(斜体部 は原情報からそのまま引用)
記述はできるだけ原典の表現を尊重していますが、抜粋紹介のため、図を含めて表現や用語を変更・省略・整理していますのでご了承ください。
正確を期したい場合は原情報にあたってください。


イラストは次のHPから転載・編集し利用させていただきました。
イラストAC https://www.ac-illust.com/
freepik https://jp.freepik.com/


👀
微量のリチウムは自殺や双極性障がい(躁うつ)に効果的なばかりでなく、気分を安定させる面でもよいようです。しかも、衝動性や攻撃性を抑える作用には極めて低い濃度でも効果が期待できる可能性が示唆されています。
最近は、「奥さんを殴り殺した」「隣人に罵声を浴びせブロックを投げつけた」「子どもを虐待した」・・・例を上げていけば切りがないほど、切れやすい、ヒステリックに起因するだろう、精神的穏やかさを無くしたような事件が後を絶ちません。
そろそろ日本全国で水道水にリチウムを添加した方が良い時代かも知れませんね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました