白血球数と心房細動

心房細動は、不整脈の1つで、通常60~100回/分でリズミカルに動いている心臓が、400~600回/分と細かく震えてしまう病気です。若年で特に心臓の病気が無いのに起ることもあるそうで、女性よりも男性に多い不整脈です。
心房細動自体は命に関わるような重症な不整脈ではないそうですが、動悸、息切れ、疲れやすいなどの症状が現れ、また脳梗塞の発生率が高くなる心配があると言います。

この心房細動の罹患リスクが白血球球の増加と関係があるとする記事がありましたので、覗いてみます。これまでにも、この白血球数の増加が、心筋梗塞、脳卒中、および心血管疾患のリスクの増加と関連している可能性があることが、多くの研究で報告されていましたが、心房細動の罹患リスクとの関連性もあるようです。
また、白血球数と心房細動リスクとの関連性は、男性よりも女性の方が顕著だったといいます。

白血球は健診や病院でのちょっとした血液検査でも項目としてあがってきます。検査報告表をみながら、「うんうん、心房細動系のリスクは低そうだな」と悦に入るのも良いかも知れません。

白血球数増加に伴い心房細動罹患リスク増大は
  • 男性<女性
    白血球数が1,000/μL増加するごとに、心房細動罹患リスクは集団全体で、12%、男性で9%、女性で20%増大していた。
  • 非喫煙<喫煙
    白血球数が1,000/μL増加するごとに、心房細動罹患リスクは集団全体で、非喫煙者で10%、喫煙者で15%、男性の非喫煙者9%、喫煙者10%、女性の非喫煙者13%、喫煙者32%と増大していた。
  • 血球数の最も少ない群
    (下位20%、第1五分位)を
    基準[1.00]
  • 最も多い群
    (上位20%、第5五分位)での心房細動罹患リスクハザード比(95%信頼区間)

◇ 原情報・出典
 国立循環器病研究センター
 白血球数が高いと心房細動罹患リスクが高い
 :都市部地域住民を対象とした吹田研究
 https://www.ncvc.go.jp/pr/release/pr_34894/

記述はできるだけ原典の表現を尊重していますが、抜粋紹介のため、図を含めて表現や用語を変更・省略・整理していますのでご了承ください。また、正確を期したい場合も原情報にあたってください。

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